英語のリスニング勉強法まとめ【これだけは知らなきゃ損!】

2020-10-19

今回は日本人が学生時代から勉強した時間の割には苦手な人も多い英語のリスニングについて、原因と勉強法をまとめてみました。

英語の音声が聞き取れない原因やリスニングに特化した勉強法について、ぜひ参考にしてみてください!

英語のリスニングで聞き取れない原因5つとは?

英語のリスニングで聞き取れない原因は?

リスニングが苦手な原因には知識不足と理解スピードが追い付いてないの大きく2点がある。少し細かく確認してみよう。

知ってる英語の単語量が足りない

知っている英単語の量が足りないと、英語のリスニングも困難になってしまう。

思い返してみてほしい、日本語でも知らない単語は理解できないはずだ。英語の場合も同様に、いや、それ以上に何を言っているのか理解ができない状況に陥ってしまう。

英語特有の発音・日本語にない発音を知らない

英語には日本語にはない発音や特有の発音がある。それらを知らなければその音は理解できない。そのため、英語の発音の勉強なしにリスニングの勉強を進めても、ずっと理解できないままになってしまう。

日本語にはない英語特有の発音例

”l”や”v”などの子音に加え、appleなどで使われる"a"の母音など(日本語の”ア”ではない)。これらの発音自体を知らないままだと、英語の聞き取りに苦戦する。

英語の発音の変化の知識が不足している

前述のとおり英語には特有の発音があるが、英語を話すときには英語特有の音の変化もある。以下にその例を挙げているが、それらを知らないとリスニング中に単語自体を把握できない現象が起こってしまう。

英語の発音変化の例

  1. リエゾン(リンキング):音がつながる *Can Iが「キャナイ(キャンアイではなく)」に聞こえるなど
  2. リダクション(脱落):音がなくなる *Good jobが「グッジョブ(グッドジョブではなく)」に聞こえるなど
  3. フラッピング(変化):音が変変わる *partyが「パーリー(パーティではなく)」に聞こえるなど

基礎的な文法知識がない

単語や発音と同様に文法知識が足りないと英語のリスニングには苦戦する。例えば、時制(過去・現在・未来)の文法を知らなければ、一体いつの話なのかが理解できない。そして、時系列も理解できない。

そのため、リスニングにおいて基礎的な文法知識がないというのも致命的な弱点になる。

英語が聞こえたら、日本語に直すプロセス

今まで挙げた単語・発音・文法の知識が完璧であれば、英語は聞き取れるのか?答えはNOである。たとえ、これらが完璧であっても、聞こえた英語を脳内で日本語に訳していたら、理解が間に合わない。

リスニングのスキルを伸ばしたいときには、英語で聞こえたものは英語そのままで理解するというプロセスが必要になる。

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英語のリスニングでNGな勉強方法4つ!【要注意】

英語のリスニングでNGな勉強方法とは?

リスニングのスキルを伸ばしたい人は絶対に避けなければいけない勉強法がいくつかある。効率的に実力を伸ばしたい人にはぜひ気を付けてほしい。

聞き流し勉強法

聞き流し勉強法は「耳を英語の音に慣れさせる」という意味では効果が0ではない。ただし、流れている英語を理解するというトレーニングとしては効果がない。

頭も集中力も使わず、ただ聞き流すだけでは強化するべき自分の弱点の把握もできない。非常に致命的な問題点だ。

教材の難易度が高い

リスニング勉強の教材の難易度が高すぎるものも効果が薄い。例えば、初心者が急に海外の大学のオンライン授業(英語)を字幕なしで挑戦した場合、以下のように無駄な時間が生じてしまう。

  • 頻繁に一時停止を行う
  • そもそも発音が聞き取れない
  • 半分以上が知らない単語 →調べる
  • 知らないフレーズ →文法の構文なのか、熟語なのか分からず調べる

この例のように自分のレベルに合わない教材の利用は効率の悪い学習を引き起こしてしまう。

スクリプト(正解が分かるもの)がない

リスニングの学習中に「聞き取れない単語・フレーズ」が発生するはずだ。それを確認し、音を覚えるのがリスニングの学習の一つだ。

そこで、スクリプトや音声の内容を確認するテキストがない場合、その音の正解が分からないままになってしまう。せっかく音声を聞くのに集中した時間もムダになってしまう。

ながら勉強をしている

ご飯を食べながら、ゲームしながら英語の音声を流すのは「聞き流し」と同様で音に慣れる効果はあるかもしれない。

ただ、全く集中しないで耳から聞くだけでは、自分が聞き取れない音声の把握などが難しい。聞こえているつもりになってしまう。リスニング力の向上という視点では効率が悪い。

効果を実感!英語リスニングの勉強方法:4つ

効果を実感した!英語リスニングの勉強方法4つ

ここでは筆者が実際に試して効果を実感した方法をリストアップしている。集中力が必要な方法もあるけれど、その分効果は絶大だ!

そして、一緒に以下の観点でオススメ度を評価している。

  1. どこでもできるのか?場所は選ばないか?
  2. 続けやすいか?
  3. 手軽に始められるか?(教材探しや、お金などが必要か)

(あまりオススメではない:★☆☆ まあまあオススメ:★★☆ オススメ:★★★)

音読

どこでもできる:★☆☆ 継続しやすさ:★★★ 手軽さ:★★★

音読は文字通り英語の文章をイメージしながら声に出して読むトレーニングだ。この「イメージしながら読む」というのがコツ。ここで、読む速さで文章を理解する訓練ができる。

また、可能であれば音声がある教材を利用して、発音・イントネーションを確認できるものが良い。自分流で音読を続けてしまうと、英語を話すときに変なクセが付いてしまうこともあるから要注意だ。

自分の音読のスピードが上がれば、リスニングで追いつけるスピードも上がるらしい。その点でも音読というのは英語習得に効果的だと考えられている。

シャドーイング

どこでもできる:★★☆ 継続しやすさ:★★☆ 手軽さ:★★☆

シャドーイング(shadowing)とは聞こえてきた英文の少し後(約0.5~1秒後目安)を追いかけるように声に出す英語のトレーニング。通訳のトレーニングにも用いられている。

この方法は、リスニングのみではなく、スピーキングのトレーニングとしても効果的だ。ただ、非常に集中力を使うので、集中力が切れたら素直にリフレッシュすることをオススメする。

今の時期はマスクをしているので、移動中に口だけ動かしてシャドーイングを行うなどもありだろう。

シャドーイングの手順

  1. 8-9割ほど内容を理解できる英語の音声を準備する
  2. 音声を聞き、不明部分はスクリプトを確認する
  3. スクリプトを声に出して読む
  4. 音声を聞き、その少し後を聞こえたとおりに発音する(シャドーイング)

ぶっつけ本番でシャドーイングをすると、理解が曖昧なまま発音する部分が出てしまい、効果が薄れてしまうので、1~3の内容理解のステップは行うのが絶対オススメ!

リピーティング

どこでもできる:★★☆ 継続しやすさ:★★☆ 手軽さ:★☆☆

英語を数語(可能であれば1文)聞き、それをそのまま声に出して繰り返すトレーニング。

英語の音声を聞いていて、数秒後に何を言っていたか覚えていないということはないだろうか?なぜ英語になるとあんなに記憶力が落ちてしまうのか・・・本当に不思議で仕方がない。

そのようなあなたに非常にオススメのトレーニング方法がリピーティングだ。

デメリットとしては、オーディオをいちいち止めるのが面倒なところだ。リピーティング専用のテキストもあるから、そのようなテキストの利用もありだろう。

私は英語の音声を短期的に記憶する(リテンション)というのが苦手で、リピーティングは積極的に取り入れている。
聞いてる段階では理解してたのに、数秒後に何を言われたかパッと頭から抜けがちな人にオススメ!

ディクテーション

どこでもできる:★☆☆ 継続しやすさ:★☆☆ 手軽さ:★★☆

ディクテーションは、読み上げられる英語の音声を書き取るトレーニング。この書き取りを行うことで、自分が苦手な発音や聞き取りにくい単語がはっきりしてくる。

もっとも手間がかかる学習法のひとつだが、自分が聞こえなかった音や弱点を明確化する上で効果的な方法。もちろん、ここで見つかった弱点を復習を繰り返して、徐々に潰していくというのも大切だ!

筆者はディクテーションを通じて、”while”が毎回聞き取れなかったり、”a”や”the”を無視しがちという悪いクセも見つけられた。

【英語スピーキング学習法まとめ】※英語を話せるようになりたいならこれだけは知らないと

+αの英語リスニングの勉強法のコツ:3つ

+αの英語リスニングの勉強法のコツ3つ

リスニングの学習のときに+αで試してほしいコツを挙げている。

倍速で英語のオーディオを聞く

定期的にリスニングの音源のスピードを上げて聞くのもオススメだ。きっと完璧には聞き取れないという状態になるだろうけど、目的はその早いスピードを聞き取ることではない。

その普段より速いスピードで聞いていた音源をノーマルスピードで聞いてみると、今までより少し聞きやすくなると思う。早いスピードに集中することに慣れた分、ノーマルスピードでは少し気を楽にして聞くことができるはずだ。

雑音がある自然な環境で聞く

イヤフォンやヘッドフォンをして勉強するのももちろん問題ないが、時々自然な状態で聞いてみることもオススメだ。

きっと普段の会話は雑音のある状態で行われることが多いはずだ。その環境への対策としてもぜひ時々自然な環境でリスニングの学習を行うことをお勧めする。

リーディングも鍛える

発音が聞こえて、単語も聞こえる。文法の知識も問題ないけれど、リスニングになると中身が頭に入ってこない。そういう場合は、ぜひ並行してリーディングの勉強も進めてほしい。

通常、「リーディングの理解レベル>>リスニングの理解レベルより」となる。そのため、リーディングの学習では、リスニングよりも難易度の高い文章を使うはずだ。

そこで、リーディングの理解力を上げることで、リスニング力も一緒に底上げが期待できる。

社会人のスキマ時間の勉強法のコツ【まずはアレを確認して!】

英語リスニング勉強向け:オススメの教材・サイト4つ

英語リスニング勉強向け:オススメの教材・サイト

リスニングの学習ではオンラインで無料の様々なコンテンツが活用できる。筆者が活用しているものや、英語学習者の中で人気のコンテンツの一部を以下に紹介している。

BBC Learning English

BBC Learning Englishはコンテンツも豊富で更新頻度も高い。そして、一番の特徴はイギリス英語のリスニングの勉強ができる点。

イギリス英語のリスニングが苦手な人や、イギリス英語を学習している人にはチェックしてほしいサイトだ。

英語リスニング無料学習館

英語リスニング無料学習館では無料でディクテーション学習を行えるサイト。

TOEIC向けのリスニングクイズやYouTubeのコンテンツもあり、自分の目的に合わせて選択ができる。そして、2020年10月時点で 586 問のクイズがある。全部クリアできればかなりのリスニング力アップを期待できる。

利用されているコンテンツ例

TED

英語リスニング学習で必ず出てくるおすすめサイトTED。世界各国の様々な分野の人のスピーチやプレゼンを配信しているサイトだ。

自分の好きな分野、興味のある分野も選べて、動画の長さも選べる。そして同時に、英語以外の知識も得ることができる非常に知識量の多いサイトだ。

また、TEDはYouTubeに公式チャンネルもあり、日本語字幕、英語字幕が用意されている。

TED動画の一部:Inside the mind of a master procrastinator | Tim Urban

オーディオ付き書籍

リプロダクショントレーニングシリーズは通訳メソッドを活用した英語トレーニング用の本だ。

シャドーイング、リピーティングそれぞれの音声が用意されているので、自分で止める必要がない。私も自分で音声操作が面倒だったので、お世話になった1冊です。

英語リスニングの学習方法まとめ

英語のリスニングは苦手とする人が多い分野だ。また、ここがネックでスピーキングにも影響してしまうことも少なくない。リスニングは様々なアクセントや発音に慣れることや、語彙力・文法の知識を蓄積することなど苦手な分野に応じて学習のコツもことなる。自分の苦手分野を集中してつぶしていくのが一番早い。

非常に集中力を要する勉強法が多いのも特徴だが、楽しみながら行えるコンテンツも多い。メリハリを付けながら学習を継続するというのが、最終的には楽で効果的なリスニングの学習方法だ。